社会問題ともなっているゴミ屋敷問題。
テレビ、雑誌、ネットニュースなどでも繰り返し取り上げられ、自治体の対策もたてられていますが、全面的な解決への道筋は見えていません。ペット屋敷や空き家となったゴミ屋敷など新たな問題も発生しており、中でも、隠れたゴミ屋敷問題ともいわれている、集合住宅のゴミ屋敷問題はかなり深刻です。
今回は、集合住宅のゴミ屋敷問題についてご紹介したいと思います。
ゴミ屋敷と聞くと、庭や敷地内いっぱいに粗大ゴミや段ボールなどの不用品、ゴミが積み上げられ、玄関を開けると家の中にもゴミがびっしり詰まっているような状態を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、ゴミ屋敷になってしまうのは戸建住宅だけではありません。マンション、アパートなどの集合住宅の一室がゴミ屋敷になっているというケースが、実はとてもたくさんあるのです。
戸建住宅に比べて、集合住宅のゴミ屋敷は規模が小さく、それほど大きな問題ではないように思えます。しかし、たとえワンルームマンションの一室であっても、家中を埋め尽くすゴミや不用品の量は、5トントラック数台分になることもあります。
集合住宅の場合は近隣の住人との距離が近いので、害虫の大量発生や悪臭といった被害がより大きくなりがちです。また、ゴミ屋敷の存在が住宅全体の価値を下げ、所有者や管理会社にも大きな影響を与えています。
マンションなど集合住宅内にできるゴミ屋敷の特徴は、なんといっても、目につきづらいこと。玄関ドアの内部がどうなっているか他の住人にはわからないので、人知れずゴミ屋敷ができあがってしまうというケースがよくあります。
マンションのゴミ屋敷はベランダもゴミで埋まっていることが多いのですが、カーテンを閉め切ってしまうと家の中の様子がまったくわからないので、ベランダが物で埋まっていたとしても、その部屋がゴミ屋敷になってしまっていることが周りからはわからないのです。そのため、気づいたときには手がつけられないような状態のゴミ屋敷になってしまいます。
末期的な状態のゴミ屋敷だと、マンション玄関入り口ぎりぎりまでゴミで埋め尽くされているようなケースがあります。
しかし、そこまでひどくない状態であれば、ゴミ山の隙間で寝起きして、毎日仕事に行っているというケースもあります。身だしなみを整えて出勤しているので、家の中がゴミ屋敷になっていることが周りからはわかりません。異臭や、害虫の発生などの兆候があっても、玄関ドアの外から家の中の様子を見ることができないので、ゴミ屋敷の存在に気づくことができません。
隠れたゴミ屋敷問題は、わかりやすいゴミ屋敷よりも深刻です。
集合住宅の場合、大量のゴミや不用品の運び出しに大変な手間がかかります。エレベーターが設置されていない集合住宅では、ゴミの運び出しだけでもたくさんの人手を必要とします。
また、ゴミが大量に蓄積されているゴミ屋敷には大量の害虫が発生しているケースが多くあります。害虫や悪臭が隣室に侵入してしまわないよう、集合住宅のゴミ屋敷の片付けにはより細かな対応が求められます。
部屋に散らばるゴミがそれほど多くない場合、自力で片付をして、ゴミ屋敷状態から抜け出すことができるかもしれません。
ゴミ屋敷で暮らしている方の中には、夜勤や早朝からの勤務といった仕事などの都合で物理的にゴミ捨てができないというケースが多くあります。毎週決まった曜日、決まった時間にゴミを出すことができず、出しそびれたゴミが溜まってしまい、やがてゴミ屋敷ができあがってしまいます。
片付けができないということではないので、ゴミを捨てることさえできればゴミ屋敷から抜け出すことができるかもしれません。思い切って休みを取るなどして、溜まったゴミを捨てる。24時間利用可能なゴミ集積所を備えたマンションなど、ゴミを捨てやすい環境に引っ越す方法が有効です。
ゴミ屋敷で暮らしている人の多くは、コンビニなどで買ってきたお弁当のケース、大量のペットボトルなどを家の中に溜め込んでいることがよくあります。このようなゴミは捨てにくく、かさばるので、ゴミ屋敷を作る原因となってしまいがち。
自炊が難しい場合は、家に持ち帰らず外食を利用するほうが、家にゴミが溜まりません。
欲しいと思ったものをすぐに何でも買ってしまう。雑誌やマンガをコレクションしてしまう。数え切れないほどの服やカバン、靴などが家の中にあふれている。使っていなくても、いつか使えそうなものを捨てられない。ゴミを拾ってきてしまう。
こういった理由から家の中が物であふれてしまい、ゴミ屋敷を作り上げてしまうケースもあります。仕事、趣味、習い事、勉強、ボランティア活動など、日常生活を充実させることで、物への執着を少なくすることができるかもしれません。
ゴミ屋敷から抜け出す第一歩として、引っ越しをする、または、業者に依頼してすべてのゴミを片付け、生活をリセットするという方法が有効です。次の章で、業者によるゴミ屋敷の片付けについてご紹介します。
自力での片付けが難しい場合や、手伝いを頼める親族などがいない場合は、少しお金がかかりますが、業者に片付けを依頼する方法がおすすめです。
業者に依頼すると、具体的にどのようなことをしてくれるのでしょうか。
例えば、どこからどのように手をつけてよいかわからず、自分ではどうすることもできないような場合、すべてお任せで対応してもらえます。具体的には、あきらかなゴミを家から運び出して廃棄処分、必要なものとゴミの分別作業、害虫の駆除、破損や故障している大型家具や家電などを家から運び出し廃棄処分、室内の掃除、クリーニング。障子やふすま壁紙が破れていたり、畳が腐っている、フローリングが傷んでいる場合は、必要に応じてリフォーム工事も行います。
トラック何台分にもなるゴミが出た場合でも、すべて回収・運搬・処分。集合住宅の場合、大型家具や家電の運び出し、大量のゴミの運び出しなども大変な作業ですが、プロの業者に依頼すれば安心です。
ゴミ屋敷を片付けてきれいな部屋に戻してもらえる「お任せプラン」をご紹介しましたが、部屋の規模やゴミの量によっては、数人のスタッフで数日がかりの作業になることもあり、かなり高額の費用が必要になります。
多少自分で片付けられる場合は、お任せではなく、必要な作業だけを手伝ってもらう方法もあります。ゴミ・不用品の回収・処分だけを依頼する、クリーニングは自分で行うというようにプロに任せる作業を選ぶことで、費用を抑えられます。
また、捨てるものと残すものとの分別を一緒にやってほしいなど、個別の対応を依頼することもできます。
増え続けるゴミ屋敷について、マンションなどの集合住宅の一室が人知れずゴミ屋敷になってしまうケースをご紹介しました。
ゴミ屋敷ができてしまう原因や理由は、一戸建て住宅の場合と変わりませんが、集合住宅のゴミ屋敷の片付けは特に手間がかかります。早めに気づいて対処する、プロに片付けを依頼して一度生活をリセットするといった方法で、ゴミ屋敷から抜け出すことができるかもしれません。
回収内容についてお教えください。詳しくご記入いただくほど、制度の高いお見積もり可能です!
不明点等はスタッフが丁寧に確認いたしますので、まずは分かる範囲でお気軽にご記入ください。